大阪都構想、二度目の住民投票が否決

世界の関心が11月3日に行われるアメリカ合衆国大統領選挙に集まる中、今日11月1日大阪市では10年越し二度目の特別区制度を問うての住民投票が行われた。速報結果は前回と同じく僅差での否決であった。吉村知事の人気に加え、公明党の賛成を取り付けた今回でも、大阪市が動く事は無かった。

今回は僅差であっても可決すると思っていたのだが、無念な結果となってしまった。有権者は、府民としての大義や市民としての損得よりも、大阪市という名称が無くなる事が最大の関心事であった。

「特別区制度」とは、大阪府市を再編し、広域行政は府へ一元化するとともに、大阪市をなくし基礎自治体として4つの特別区を設置するものである。大阪の発展には、東京都や大ロンドン計画の、いいとこ取りをした行政が絶対に必要である。

今日再び大阪では、微視的行政が続く事が決定した。しかし、大阪市の24区に細分した区政では、至る所で綻びが生じている事も現実で、総合区制度が提案されているのもその証左である。必ずしも24区全てが大阪市の名の下に一枚岩であるとは決して言えない状況にある。

「総合区制度」は、政令指定都市・大阪市を残したまま、現在の区長の権限を強化させた制度。当面、大阪市は総合区制度でもって凌ぐ他は無い。

そして大阪・関西は、東京・関東の一極集中をただ指をくわえて見ているしかない。