コロナ・ウイルスの再感染
国立感染症研究所が公開するWebサイトや厚生労働省のWebサイトによれば、コロナ・ウイルスは一般の風邪の原因として10~15%(流行期は35%)を占めると記されている。
ここで疑問が生じるのである。この観測データは、風邪症候群を来すコロナ・ウイルス科では、終生免疫を獲得する事は出来ない事を示しているのか?言い換えると、コロナ・ウイルス科では再暴露による有症状患者が一定程度の割合で常に発生しているのか?である。
さて、同一ウイルスの再感染による発症とは何かである。それは、初感染で免疫が獲得されていたとしても、ウイルスが駆逐され消失した後は、抗体の数は数年を掛けて漸減し有効な水準以下になってしまう。そうなると再び同じウイルスの再暴露を受けた時に、免疫記憶に基づいて抗体が再生産されるスピードよりも、ウイルス増殖の勢いが一時的に勝っていれば発症してしまう事である。
もし仮に、コロナ・ウイルス科では再感染が有意に生じる事象ならば、初感染での致命率もさることながら、再感染での致命率にも強い関心を抱かざるを得ない。
今後、この武漢ウイルス(SARS-CoV-2)が、風邪症候を引き起こすウイルス群に仲間入りする事態となれば、永年に有効な対策が必須である。
そこでは、毒性の強い亜型への変異が予想されるコロナ・ウイルス科に対しても、インフルエンザ・ウイルスに対してと同等の医療体制を構築しなければならないだろう。
されば、一刻も早くコロナ・ウイルス科の季節性ワクチンと簡易抗原検査キット(Immunochromatography法)の商品化が急がれると言いたい。