マイナンバーカードと健康保険証の一体化

明日6月2日に、マイナンバー法等の一部改正法案が参議院本会議で可決・成立する見通し。

マイナンバーカード保険証の問題点として、保険者変更が手作業でオンライン資格認証に反映されるまでのタイムラグ、主保険以外の公費負担分には対応していない事、暗証番号の入力間違いによるロック問題、を挙げたい。

保険資格の失効日がオンライン資格認証に反映される迄のタイムラグが長いために、何食わぬ顔でマイナンバーカードの資格確認をすり抜ける被保険者が頻発。その度に、レセプト(診療報酬明細書)の返戻を要求されるが、その時の応答次第では保険者負担分の治療費や事務業務が医療機関に負わされている。これでは医療機関の業務や財務状況を更に悪化させることになる。原因はマイナンバーカードと健康保険証の一体化の中にあるので、医療機関に返戻対応を受諾させるのではなく、共に契約問題の加害者である保険者と被保険者の二者間で処理すべき問題である。

これまでは、保険者変更の手続きの際には保険証が回収されてきたので、新しい保険証が届くまでの間、被保険者は面倒でも必要に迫られて健康保険被保険者資格証明書を入手してきた。しかし、保険証一体化マイナンバーカードは回収される事が無いので、紙の健康保険被保険者資格証明書の発行手続きをして、それを持って受診する善良な被保険者など、滅多に見受ける事は無い。性善説を前提としてきた日本国は今何処に?